もっと診察してくれよ!イギリスの病院!

先日、仕事に行っていた配偶者が、「目眩がする」と言って早めに帰ってきた。。仕事中、突然謎の目眩を感じ、立っていられなくなったそうだ。お腹は弱いが健康が取り柄の配偶者。このような症状が出るのは、かなり珍しい。少々心配だったので、病院に行く事にした。

英国には、NHS (National Health Service) と呼ばれるイギリス政府が運営する国民保険サービスがある。税収などの一般財源によって賄われている医療機関のため、利用者の経済的な状況に関わらず利用が可能であり、原則無料で提供されている。NHS以外だとプライベート医療機関というものがあり、治療費は患者の全額負担だそうだ。日本人の場合、海外旅行保険などに入っている方も多いかと思われるので、プライベート医療機関に行っても良いかもしれない。

NHSのサービスを受けるには、予め最寄りの GP(General Practitioner/いわゆるかかりつけ医)を決めておき、とりあえずまずはそこで診察を受けるらしい。GPに登録はしているものの、GPになんとなく不安を感じる配偶者。ひとまず、NHSのRoyal Infirmary of Edinburghという大きな病院にアポなしで行ってみることにした。


今回初めてイギリスの病院を利用する、配偶者。Royal Infirmary of Edinburghのweb siteを調べても、日本とは違い、内科、小児科、耳鼻科、など症状別によるはっきりとした分類をみつけることができない。日本であれば「目眩が酷いからとりあえず耳鼻科行こう」となるのだが、そうもいかず、不安はつのる。


Royal Infirmary of Edinburghは、かなり大きな病院だ。初めて利用するのとアポなしという状況に少々怖じ気ついてしまったが、看板に書かれていた"Emergency"の文字を頼りに受付に行った。受付で事情を説明すると「次回からGPを通してね」と親切に受付してくれた。

Emergencyは緊急外来だ。骨折した少年からフラフラのおじいさんなど、見るからに辛そうな患者さん方が診察に呼ばれていく。たかが目眩程度でEmergencyに来てしまった配偶者は、何だかここにいるのがとても恥ずかしくなったが仕方ない。1時間程待った所で、ようやく診療室に呼ばれた。

まず、ベットに寝かされ血液検査。注射ではなく、プラスチックタイプの洗濯バサミのような物に、小さい針がついた物を指にあてるだけの、非常に簡単なものであった。

ベッドでしばらく待っていると、ようやくドクターから診察を受けた。症状を伝えると、手際良く配偶者の身体全体をチェックし始めた。目眩という症状を伝えている以上、耳の検査を重点的にするのかと思えば、身体全体をサラッと診るだけ。挙げ句の果てには、膝をハンマーで叩き始める始末。これって脚気のチェックでは…。

最後にドクターは一言、「異常が見つからない、家で安静にしていてくれ」と言ってきた。てっきり何か検査を受けると思っていた配偶者は、拍子抜け。「え!?薬はもらえないんですか?」と思わず聞くと、「異常が見つからないからあげられない」とあっさり言われた。配偶者は返す言葉もない。目眩がすると言っているのだから、耳の検査をしてほしかったのに…。よくわからないまま、配偶者は家路に付いた。

仕方ないので、ベッドに横になりながらなぜ目眩になってしまったのか色々理由を考えてみたが、もしかしたら先日買ったコーヒに、原因があるかもしれない。カフェインの表示がStrongのものを初めて購入したのだが、もしかしたらこれだろうか…。試しにコーヒーをやめてみると、目眩があったことさえ忘れてしまうくらい身体が軽くなった。

ちなみにカフェインが強くないコーヒーだと、特に目眩はなかった。カフェインの取り過ぎは良くないなと非常に痛感したが、同時にNHSを頼りにしすぎてはならないなとも強く思った次第だ。


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