ボーダーラインを狙え!IELTS対策 〜負けない戦い〜 申し込みと本番当日(後半)

IELTS〜負けない戦い〜は今回で最終回、本番当日の午後の様子と結果についてお話したい。本番当日の午前の様子は前回の記事をご覧頂きたい。過去の記事はこちら


午前中に行われた、リスニング、リーディング、ライティングの出来の悪さに放心状態の配偶者。自宅に戻りお茶を飲んで気持ちを落ち着け、会場に華麗にカムバック。

パスポートで身分を証明した後、広い部屋で十数人の受験者と待機。随時、試験官が受験者を呼びに来る。しかし何故か、配偶者は最後まで名前を呼ばれなかった。不安にかられ、そんな哀れな配偶者を不憫に思ったのか、受付のお兄さんが、どこの国のどの街から来たのか、など話かけて来てくれるのだが、気を使われれば使われる程惨めな気持ちになるという悪循環に陥っていた。

やっと、試験官が現れた。スキンヘッド、神経質そうな眼差しに、賢そうな眼鏡、そしてこもった声。これはめちゃくちゃハズレ!?今の今まで受験者をいじめ抜いたせいでこんなに遅くなったの!?配偶者はもう煮るなり焼くなり好きにしてくれ…と覚悟を決めて別室に連れられるがまま移動。

Speakingテストを録音する旨を説明された。なんだか試験監督の方が緊張している。ひょっとしてこやつ、新人?少しこちらの緊張がほぐれた所で、試験スタート。SpeakingテストはPart1〜3で構成されている。Part 1の質問内容は以下の通りだ。

-仕事をしていますか?それとも学生ですか?
-どこで働いていますか?
-どうやって職場に行きますか?
-一番好きな曜日は何曜日ですか?それは何故ですか?
-何曜日が一番忙しいですか?それは何故ですか?
-日課は何ですか?

回答中、試験官はうなずいてはくれるが、相づちはほとんどない。質問内容も脈略がないため、たとえ嘘でも思いついた事や言いやすい言葉を使って、その場をやり過ごす。Speaking対策で答えを準備していた'日課'については、心の中でガッツポーズをしつつ、ゆっくりとそして適当に話を盛りながら乗り越えた。

Part 2は、試験官から問題が書かれたパネルとメモ紙が一枚渡され、1-2分の考える時間を与えられる。配偶者へのお題は、自分の通っていた小学校についてだった。

-どこにあったか?
-どうやって通ったか?
-クラスの雰囲気は?

このような問いが箇条書きになってメモ紙に並んでいた。教育関係の話題など、準備していた話題に見事にかすりもせず、どれも使い物にならない。ここからはアドリブで勝負、と開きなおる配偶者。

本当は話題を膨らませないといけないのだが、なんせ何も肉付けする内容が思いつかず、一問一答形式になってしまった。回答し終えて試験官を伺うと、目が"もっとしゃべれ!"と腕を回して催促してくる。どこぞの野球監督のようである。苦し紛れに配偶者は、「小学校でいじめは無かった。しかし先生がとても短気で性格が悪く、時に私の頭を叩きました」となんとも膨らまし用のない嘘を回答し、試験官はPart 2は終了を知らせた。

Part 3はPart 2の内容を更に深めて議論する課題である。膨らますような情報など提供できてない…と思ったら、試験官からの質問を受けた。

-大きい規模の学校と小さい規模の学校はどちらがよいか。
-教育について先生に求められるものは何か。

日本語でさえ教育について十分に論じることができるかどうかわからないのに英語だと尚更である。結局、当たり障りなく、大きい規模の学校のほうが、出会いが多い。教育について先生に求められるのは、知力ではなく生徒の気持ちへの理解だ。と答え、それに対しての試験監督の切り返しにジリジリと追いつめられつつ試合終了。ちょこっと雑談して解散。手応え無しである。結果的にこんな感じでSpeakingのスコアは6.0であった。

結局のところ、Writingもそうであったように、自分の意見がYesかNoかはどっちでもよくて、英語を使って嘘でもいいから筋の通った意見を言う、という能力が問われているのだ、と理解した。Speaking対策をしっかりやるならば、教育、政治、環境破壊などの話題もWriting対策と合わせてやっておくとよいかもしれない。単語を知っているだけでも点数アップに繋がるだろう。

試験結果は試験から2週間後にウェブサイトで簡単に確認できる。配偶者はIELTSの結果を朝トイレで確認し、目標であったCEFR level B1のBand Score 4.0を越えていたことに喜びいさんで、ぽろちの手を取った所、手を洗ってよ、と嫌がられてしまうという結末を迎えたのであった。

さらに数日後、試験結果が送られてくる。こちらは成績証明書としても効果を発揮するはずなので、ビザ申請などで役に立つだろう(UKビザのウェブサイトではIELTSの結果証明書は提出する必要はない、とあるが念のため)。

以上が配偶者のIELTSの経験談である。ビザ取得やその他の目的でIELTSを受験する方は、配偶者のように、1日の多くの時間をIELTS対策に費やす事ができない方が多いと思う。なので、口を酸っぱくして言いたい事は、最初に手に取る問題集を間違わないで欲しい、ということだ。如何に早く、敵の特徴を知り、戦略を立てるか、で時間を多いに節約できると配偶者は思う。是非以下の問題集でIELTS対策をスタートすることをお勧めする。IELTSの難易度と傾向を良く反映した問題集だと思う。


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