ザ・スコッチウィスキー・エクスペリエンス

スコットランドを語るには、スコッチ・ウィスキーは欠かせない。スコッチウィスキーとは、スコットランドで製造されるウィスキーのことを指し、日本では世界5大ウィスキーの1つに数えられるそうだ。 スコッチ・ウィスキーと言えば、「薫りの芸術品」と評されるシングル・モルト。エディンバラの観光名所の1つである、スコッチウィスキー・エクスペリエンスには、常時300種類以上のモルト・ウィスキーが揃っているのだ。


 観光名所が立ち並ぶロイヤルマイル。エディンバラ城を少し下った所に、スコッチ・ウィスキーエクスペリエンスはある。この施設は、スコッチウイスキーの歴史と発展を紹介する恒久的な観光アトラクションを目指して、1987年にスコッチウイスキー会社19社が協力し、施設をオープンさせたらしく、現在ではエディンバラ観光には欠かせない観光地の1つになっている。


まずは受付でツアーチケットを購入。見学ツアーは、スコッチ・ウィスキーをテイスティングできる種類等によって値段が違うので、注意。数多くのスコッチ・ウィスキーをテイスティングしたい方は、しっかりツアー内容を把握した方が良い。見学ツアーはシルバー、ゴールド、プラチナ、そして「テイスト・オブ・スコットランド」の4種類に分かれており、「テイスト・オブ・スコットランド」のツアーは,併設のアンバーレストランでいただく3コースディナーも含まれているため、事前予約が必要だ。また、プラチナツアーは1日1回に限られているの で、こちらも事前予約をお勧めする。


我々はシルバーチケットを購入。早速ウィスキー樽を模したアトラクションに乗って、蒸溜所のレプリカを通り抜け、「黄金の液体」と呼ばれる、スコッチ・ウイスキーの製造工程を学ぶ。効果音や嗅覚を刺激する香り、映像や音で説明を聞くため非常にわかりやすく、楽しめると思われる。スクリーンに映し出された老紳士のガイドが、スコッチ・ウィスキーの酵母や発酵や、貯蔵樽の中で半透明の蒸留液が琥珀色の液体へと熟成していく過程を、詳細にエスコートしてくれる。日本語は対応しているので安心。


15分程アトラクションで楽しんだ後は、ガイドさんの説明を受けながらウィスキーの製造工程等が描かれているパネル展示を見る。その後、スコッチの4大産地(ハイランド、スペイサイド、アイラ、ローランド)の香りが詰まった瓶の匂いを嗅ぎ、自分の好みのウィスキーを選択。そして、4つの地域に区分されているポストカードのようなものをもらう。ポストカードにはその地域ごとの香りがついていため、自分の好みの香りと共にスコッチ・ウィスキーを学ぶことができるのだ。


ウィスキーの製造工程と香りを楽しんだら、いよいよウィスキーを試飲する。ウィスキーの銘柄まで指定することはできないが、先程選択した自分の好きな香りのウィスキー試飲することができるため、ウィスキー好きにはたまらないはずだ。ちなみに選択肢は、上記の通り、ハイランド、スペイサイド、アイラ、ローランドの4つの地域に加え、それら4つの地域をブレンドした、ブレンデッドウィスキーの5つだ。


ウィスキー初心者のぽろちは比較的軽やかで飲みやすいと言われたハイランドのウィスキー。ウィスキーの味を全くわからないぽろちには非常にハードルが高かった。喉が焼けるように熱くなり、苦い。大変申し訳ないが、全く美味しくない。ぽろちは、一度出直してくるべきだと実感した。


配偶者はローランドのウィスキー。ぽろちが残したハイランドとローランドのウィスキーを飲み比べ、違いを実感する。配偶者が選択したローランドのほうが少し甘く、そしてあまり後に引かない感じ。ちなみに、スコッチ・ウィスキーを試飲したグラスは頂けるのが大変嬉しいサービスである。


スコッチ・ウィスキーエクスペリエンスの最大の魅力は、何と言っても3500本のスコッチコレクションだ。それはとても見事で、圧巻。ウィスキーが飲めなくとも、コレクションを見るだけでも非常に価値がある。ちなみにこのコレクションは、「ディアジオ・クライブ・ヴィディズ・スコッチウイスキー・コレクション」と呼ばれ、ディアジオ・クライブ・ヴィディズ氏によって収集された、ウィスキーコレクションである。レアなウィスキーから、かなりの年代物のウィスキーまで所狭しと展示されており、思わずため息がこぼれる空間だ。


スコッチ・ウィスキーに興味の無い方でも、充分満足に楽しめる場所であるし、何より雨の多いエディンバラでは、最適の観光スポットだと思われる。ウィスキーの味すら理解できないぽろちには遥かに道のりは長く無謀な挑戦ではあるが、いつか、平日午前10時に始まるマスタークラスツアーに参加して、世界で最も高価なウイスキーが含まれている「ディアジオ・ クライブ・ヴィディズ・スコッチウイスキー・コレクション」のプライベートビューイングに参加したり、シングルモルトやブレンデッド等の様々なウイスキーのテイスティングを楽しめるようになりたいと思う。まずは、自分の好きなスコッチウィスキーや地域を見つけるところから始めようと思う。
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