禁断のお酒アブサンで乾杯!Holy Garage。

Absinthe (アブサン)というお酒をご存知だろうか…。

アブサンとは、フランスやスイス、スペインなどを中心にヨーロッパで作られている、リキュールである。ニガヨモギが主成分で複数のハーブ、スパイスも加えられている薬草系リキュールとも言われているようだ。ニガヨモギに含まれるツヨンという物質が、マリファナに似た幻覚等の向精神作用があるため、アブサンは「緑の魔酒」「緑の妖精」といった、少々奇妙な異名も持つ。

おそらく、このアブサンが持つ向精神作用のためか、多くの芸術家たちは、感性やインスピレーションを引き出す霊酒として、アブサンの虜になっていたようだ。自身の耳を切り落としたゴッホやピカソも、アブサンを愛した人の1人として知られている。

その得体の知れない危険を感じるアブサンを、エディンバラで飲むことができる。

一体配偶者はどこからその情報を仕入れて来たのか不明だが、この魔酒にかなり興味がある配偶者は、一度仕事帰りに1人で飲みに行った。口に入れた瞬間に身体の芯から何かが迸る感覚、謎の浮遊感、そして解放感。アブサンで得た感覚と魅力を熱っぽく語ってきた配偶者は、アブサンでハマったようだった。ただ単にお酒で頭が狂っただけのことでしょ、と思いつつも、少し興味を持ったぽろち。配偶者に連れられてやってきたのが、こちら、Holy Garage。


場所は、ジョージスクエア(George square)にあるエディンバラ図書館から、メドーズ(tne meadows)という公園に抜ける道の片隅にひっそりとある。こちらのバーは、エディンバラフェスティバル中しか営業していないと思われる。


正直、廃墟したような建物で飲食することに抵抗があるぽろちは、のっけから気持ちが萎えてしまっていた。地元の方々の視線が痛く、疎外感も感じており、一刻も早く立ち去りたい状態だった。そんなぽろちを尻目に、配偶者は早速アブサンを注文。


グラスの上には、アブサンスプーンと呼ばれる特殊なスプーン。その上には角砂糖。


アブサン給水器からゆっくりと水を滴下。

写真におさえられなかったのだが、アブサンに滴る砂糖水がなんとも幻想的だった。


グラスがプラスチックで残念だが、廃墟した建物のような場所で飲むには、おあつらえ向きでしょう。

ぽろち、早速一口…で終了した。別にぽろちはお酒に弱い方ではないが、飲んだ瞬間に身体がカッと火照ったと同時に全身が震え、心臓を打つスピードが尋常ではなくなった。体調が良くなかったのかもしれないが、かなり脂汗が出てしまい、落ち着くまでに色々大変だった。

配偶者曰く、ヨモギ・薬草系ということで、風味は、ズブロッカというウォッカに近いそうだ。ただお味は、かなり独特。ケミカルなような、それでいてどっしりとしているというか。表現がとても難しいお酒だった。

アブサンによって奇想天外な発想力が引き出された芸術家達のように、ぽろちと配偶者も感性がひらめき、無限のアイディアが溢れ出した…といきたいところだが、全くそんなことはない。ぽろちは具合が悪くなってひん死状態だった上、空席に購入したばかりの納豆を置き忘れて帰るという大失態。世の中、そう上手くはいかない。
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