まさかイギリスの歯医者に行くなんて…。その2。

歯痛で生命の危機を感じたぽろちは、ついにイギリスの歯医者へ…。


イギリスで歯医者へ行く事が現実味を帯びた当初は、ロンドンにある日系の歯科医院へ行こうと考えていたぽろち。日系なので日本語で対応していただけるはずだし、治療後はエディンバラでは食べられない一風堂のラーメンや和食を食べようと目論んでいたのだ。しかし、調べてみると、日系といえども歯科医師が日本人というわけでなく衛生士さんのみ日本人、という歯科医院も多い。また、技術も特別抜きん出た存在というわけでもなく、日系だから安心という保証もない。果たしてわざわざロンドンに行く意味があるのか結局不明になってしまい、今回はエディンバラで勝負する次第となった。

イギリスの歯科医院は新規患者を滅多に受け付けておらず、登録するのも難しいと聞いていたが、ダメもとで電話すると、なんやかんやで自宅近辺の2軒の歯医者が新規患者を受け入れているとのこと! これを逃せば次はないかもしれない。このまま放置して日本帰国まで頑張ろうと思ったが、やっぱり無理!ということで、早速、その1つのGenix Healthcareへ向かった。


受付で「新規登録したいのですが…」と伝えると、「は?登録?あっちに座ってこれ書いて!終わったら持ってきてよね!」と登録書を無造作に渡された。受付の女性は結構怖めでキツかったため、この冷たい対応でメンタルを一瞬でやられたぽろち。付き添いで来てくれた配偶者は果敢に向き合ってくれたが、配偶者も相当心が折れてしまったので、ここを利用される方は受付の対応に注意だ。


こちらが、登録書。名前や住所などの基本情報に加え、アレルギーの有無、現在服用している薬や持病や通院、生活習慣などを記入。裏ページもあるので、忘れずに記入しよう。記入後再び受付に持って行くと、「一番早くて明日だけど、予約取る?」と言われたので、即予約。正直「歯が痛い」と訴える患者を今診ず、「明日まで待て」というのも腑に落ちないし、日本では考えられないが、ここはイギリスだから仕方ない。


翌日再び、医院へ向かったぽろちと配偶者。予約時間まで待っていると、若めの男性医師に「イェーイ!」と言われ、診察室へ案内された。診察台に座ったぽろちは、英語で上手く説明できる自信がないため、まず事前に自分の症状を書き綴ったメモを医師に渡した。医師はそれをさらっと呼んだ後、ぽろちの歯をチェック。何か色々聞かれたが、全然わからなかったので、全て配偶者が医師とやり取り。ぽろちがわかったことと言えば、「コカコーラとペプシは好き?本当に飲んでない?」と何回もしつこく聞かれたことくらいだった。ちなみに、ぽろちはコーラもペプシも飲まないし、大嫌いだ。

てっきりすぐに診察してもらえるかと思えば、この日は診察はなし。歯の容態を診察してもらい、その場でレントゲンを撮影。そして今後の治療方法の説明を聞き、見積もりを出していただいた。NHSの歯科医院なので、NHSの料金で治療していただけるかと思ったが、「NHSだと、この治療方法しかなく、これではあまり良い治療はできない。なので、プライベートをおすすめする」と丁寧に説明していただき、プライベートで根管治療を受けることになった。そして、「バーイ!」と言われ帰宅。「歯が痛い」と訴えている患者に、これまた何も手を加えず、鎮痛剤なども処方してくれないのには驚いたが、これも仕方ない。次は、5日後となった。

辛抱強く待って、ようやく5日後。不思議な事に歯の痛みは消えていたので「もう日本帰るまで我慢しようかな…」と若干行く事に迷いがあったが、キャンセルするための電話も怖くてできない。そういうわけで再び行くと、これまた「イェーイ!」と男性医師に迎えられた。そして、「Googleの翻訳機の準備もばっちりだから、遠慮なく質問してね」と親切に言って下さった。


いよいよというか、ようやく治療開始。早速歯石取りをしていただいたが、これがものすごく痛かった。これまで歯石取りで痛い目にあったことはなかったので、 ぽろちまさかの涙目。そして、これまた麻酔もめちゃくちゃ痛かった。あまりの痛さに「ちょ…マジかよ…」と泣きながら、気を紛らわそうと天井のシミを数えていた程だ。ちなみにぽろちは痛みにはかなり強い方なので、自分でも痛みで涙目になってしまったことに驚いている。

そして、歯を削り、根管治療スタート。あまりよくわからなかったが、歯に穴開け、歯の神経を殺し、患部を綺麗にして、とりあえず蓋をしたのだと思う。30分もかからなかったのではないだろうか。治療中、男性医師は、YouTubeで最近の曲をBGMを流しながら機嫌良く作業。冷や汗かいて痛みに耐えていたぽろちは、このラフな感じにかなり苛立っていた。

メインの根管治療はそんなに痛くなかったが、まさかの歯石取りと麻酔にかなりダメージを喰らった。また、麻酔はかなり強かったようで、口の感覚がないからか、うがいするために含んだお水がダラダラ口から流れてしまう始末。おまけに、麻酔が切れたのは翌日の朝で、それまで口の感覚が戻らなかった程だ。

「ホリデー取るから、3週間後にまたきてね」と言われて予約を取った後、鎮痛剤を処方してもらえるかと思いきや、「2日間くらいは痛むと思うから、セインズベリーとかで痛み止め買ってね」 とこれまた日本ではありえない衝撃的なことを言われてしまった。

ちなみにこちらが、請求書。


こうして、ぽろちのイギリス歯医者体験は一段落である。治療跡が数日痛む、と言われていたが、治療跡よりも麻酔跡の方がよっぽど痛むという皮肉な状態だった。配偶者が「貴重な体験ができてよかったね」と無邪気に喜んでいたことに苛立ちを覚えたが、とりあえず歯痛は嘘のように収まったし、日本に帰ることなく治療も済んだし、ひとまずよかった。後は8月末に、再び歯科医院へ行くだけだ。 

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