追悼パレードに参加! 〜Remembrance Day〜

1918年11月11日が何の日だかご存知だろうか。
1914年から1918年にかけてヨーロッパが主戦場となり戦われた人類至上最初の世界大戦、第一次世界大戦の終戦日である。この戦争で多くの方々が尊い命を落とされた。そこでヨーロッパでは、この日を第一次世界大戦終戦記念日だけではなく、戦争で命を落とされた多くの方々に哀悼の意を捧げる「戦没者追悼記念日〜Remembrance day〜と定めた。


イギリス連邦諸国では数多くの戦没者追悼の行事が行われており、11月11日の11時は戦没者に2分間の黙祷を捧げる。また、この日(Remembrance day)の別の名を、Poppy Dayと呼ぶ。赤いポピーは「戦争で命を落とした方を忘れない」というシンボルだそうだ。第一次世界大戦でヨーロッパ中が火の海となったが、現在のベルギーにあるフランダース地方も大きな戦場となり、多くの尊い命が奪われた。終戦後、命が散ったフランダース地方では、まるで血の様な真っ赤なポピーが咲き乱れるようになったらしい。そこで赤いポピーが痛ましい戦争を忘れないように、そして歴史を繰り返さないようにと、シンボルになったそうだ。


ちなみにポピー、日本では芥子(ケシ)の花がその象徴となったのは、カナダ人の医師であり大佐であった John McCRAE氏の書いた"In Flanders Fields (フランダースの野に)"という、戦争で死んでいった仲間達への感情を綴った詩の一説に登場しているからだそうだ。その詩が1915年12月英国のパンチという雑誌に載るや、大戦への同盟を喚起する詩として歓迎され、次第にこの詩はカナダ人が書いた最も良く知られる詩となっていったらしい。


スコットランドはエディンバラでは、このRemembrance dayは、陸軍・海軍・空軍の兵隊達が、エディンバラ城のお膝元Royal Mileを出発し、宗教の拠点St. Giles' Cathedral(セント・ジャイルズ大聖堂)まで行進し、戦没者を偲ぶ。前回のイベントの失敗を反省しなんとか挽回すべく、この追悼パレードをこの目でしかと焼き付けようと思い、ぽろちと配偶者は早起きしてエディンバラ城のRoyal Mileに出かけた。

おそらくRoyal Mile周辺は大混雑していており身動きとれないだろう、と考えたぽろちと配偶者は、とあるパブの2階でコーヒーでも嗜みながら、高見の見物でもしようと暢気なことを考えていた。パブが開店するまでキルト姿のダンディーなスコティッシュを撮影をしたり、ぽろちは踊ったりしていたが、パレード開催地のRoyal Mileは混雑していなく静寂に包まれているし、開店時間になってもパブは一向にcloseしたまま。


おかしい。何やら雲行きが怪しい。どうしてパブが開かないのだろう。そして何故イベントが催されるはずにも関わらず、このRoyal Mileは閑散としているのか。まさか…。ぽろちと配偶者の脳裏には前回の無惨な失敗が蘇り、不安で絶望的になる。

このままでは、いつまでもイベントに参加できない敗北者のままだ。
顔面蒼白のぽろちと配偶者は、全力疾走でRoyal Mileを駆け上がり、エディンバラ城に滑り込んだ。ちなみに後から知ったが、Royal Mileで何かイベントが催される時は、Royal Mileにあるパブは混乱を避けるため開店しないそうだ。


無理して走って若干呼吸が足りなくなったぽろちと配偶者の目の前には、これから行進するであろう兵隊集団がスタンバイ。


よかった…。これでイベントに参加できる!安心したぽろちと配偶者だったが、油断してはいけない。気を引き締めて、ベストポジションをキープしてこちらもスタンバイ。とにかくもう、絶対失敗はできないのだ。

謎の中国人集団に割り込みされたり、謎の中国人集団に撮影を妨害されたり、謎の中国人集団に足を踏まれたりと、ぽろちと配偶者は様々なアクシデントに巻き込まれたが、心を強くしてイベント開催を今か今かと待っていた。そしてようやく10時30分に、甲高いトランペットの音で、イベントが幕開けした。

やはりさすが伝統と規律を重んじる軍隊の行進であるため、ぽろちと配偶者の興奮は最高潮…。と言いたいところなのだが、行進前にまるで女子か!と言いたくなる様な兵隊さん方のおしゃべりや鼻ほじほじを見てしまい、「厳かな戦没者追悼日に何たる醜態!」という雰囲気を味わっており、周囲も子供の晴れの舞台である学芸会を見に来た的な感じだった。

しかしそうは言っても、やはり行進はそれなりの迫力があった。事実は文字より動画!ここで皆様に、今回のイベントの全貌を、ぽろちと配偶者の渾身の動画でご紹介しようと思う。慣れない撮影のためお見苦しい箇所は多々あるが、初心者ということと今後の成長に免じて目を瞑って頂ければ幸いである。


迫力の管楽器の演奏である。


こちらはバグパイプバージョン。動画終盤23秒目、のっぽのお兄さんに注目していただきたい。周りと足並みが揃わず、少々おっちょこちょいな彼であるが、見事に隊列に戻っている姿を、ぽろちと配偶者はしかとこの目に焼き付け、カフェへと向かった。


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