その名も、ラーメン無垢 Mukuだ。
無垢は日本人の店主が切り盛りしているお店のため、味は勿論、ラーメンの掟を破った海外クオリティーラーメンでは一切ない。そのため本格的なラーメンをドイツで味わえるということもあってか、トリップアドバイザーでは好評価だ。また、無垢のラーメンは、横浜のラーメン博物館にも出店しているようで、ドイツからラーメンを日本に逆輸入しているまさに生粋のラーメン。「海外で日本のラーメン、トリップアドバイザー好評価、チャーハンある」の三種の神器は揃えば、我々の食指が動くというものだ。
場所はやや観光地からマイン川を越えたところにあるが、充分歩いていける距離だ。店内は間接照明の演出で、アンニュイな雰囲気である。
ぽろちはとんこつラーメン、配偶者はとんこつ醤油を注文。あとはもちろん、チャーハンはマストだ。英語に辟易しているぽろちは、普段は配偶者に注文を任せっきりだが、今回は嬉しいことにスタッフ全員日本人のため、率先してオーダーしていた。
ちなみにドイツの飲食店では、お水にお金を払わないといけない。土地や文化の兼ね合いもあるため仕方のないことだが、日本料理ともなるとお水をサービスして欲しいなぁ、と配偶者はぼやいていた。しかし、ぽろちは今か今かとラーメンを待ち構えていたので、正直お水のことはどうでもよかった。
こちらが、待ちこがれていたとんこつラーメンである。
スープはダシがしっかりと出ている。濃厚でまったりとした風味、それでいてくどくない。麺もコシがあり固すぎず柔すぎず、適度な固さだ。一口すすると止まらなくなるような、おいしさ。これは本物のラーメンである。
大変申し訳ないが、配偶者が選択したとんこつ醤油の写真を撮ろうとしたら、既に配偶者はラーメンにがっついてしまっていた。写真をお見せ出来ないのが残念だ。
そして、チャーハン。
ラーメン屋さんのチャーハンというより、家庭的なチャーハンではあったが、エディンバラに溢れている「日本のクオリティー出せないけど頑張って作ったチャーハン」ではないので、大満足だ。1年以上エディンバラに住んでいるため味覚が海外仕様に成り下がった配偶者は「日本のクオリティー出せないけど頑張って作ったチャーハン」で満足していたが、今回本来のチャーハンを食べたことで彼の味覚は急速に息を吹き返したようだ。本当に良かった。
フランクフルトに来たら一度は無垢に足を運ぶべきお店である、と実感した。日本からわざわざ無垢目当てで来ていた方もいらしたし、店内は満員だった。無垢の本気に圧倒された興奮冷めやらぬぽろちと配偶者は、ホテルに帰ってからyoutubeで無垢の店主の動画を何度も何度も見返し、味の余韻に浸った。そしてぽろちは思った。エディンバラの次はフランクフルトに住もう、と。
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